今更4巻感想
地元の本屋が出来ておらぬ故手に入らなかった4巻をようやく入手。
やはり単行本でまとめて見ると色々気づいてなかった事に気づきますね。
と、言う訳で感想。
- 「掛川に牢人者が増えた」と言う状況説明のためだけに13ページ使って少女の頭踏んで首絞めて走馬灯。初っ端から飛ばしすぎですよ若先生。
- それにしても当主親子がイカレてるとか、牛股が愚鈍とか、藤木が無口とか、聞かれたら即殺されそうな風評が何気にまかり通ってるんですね。虎眼流の被害者とか船木さん家が流してるとも思えない(自分の恥になりかねないし)のでやはり地元では嫌われてるんでしょうか。
- 虎眼流の麒麟児こと
赤胴近藤涼之介。挨拶代わりに牢人者一人斬殺。とりあえず殺すのが掛川の挨拶なんでしょうか。 - 「口実キタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ッ!!」と言わんばかりにステキな笑顔の丹波蝙也斎。「カモキタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ッ!!」とばかりにステキな笑顔の牛股師範。
- 「笑うと言う行為は本来攻撃的なものであり〜」最初に読んだ時からくりサーカスが浮かんだ人間が何人居るのだろうか。
- 素手で撲殺される牢人's。この世界の人間は豆腐並に柔いですよね。
- 涼死亡。こいつだけは完全にとばっちりですよね。物語としては「未熟」者が道場の梁の上に登って「始まる」と言う感じの比喩何でしょうが、伊良子が涼を殺す理由は弱い。年齢的に仕置きには参加して無いだろうし。
- 「虎眼流邸内で死体が発見された場合その犯人として最初に疑うべきは外部の者ではない」
- 一体何人殺したんですか虎眼先生。5人や10人じゃこんなナレーションは付きませんよ。
- しかも、一番ありそうな理由が「刀持った虎眼先生に遭遇したから」。曖昧モードの虎眼先生が人を殺すのに理由があるとは思えないし、正気モードの虎眼先生なら無礼討ちと言う形になるだろうし。
- 刀持った虎眼先生に単体or少数で遭遇するってことは小間使いか高弟なわけですよ。そう考えると虎眼流に長く使えてそうな賄いの人とかは結構な使い手に違いない。
- 虎眼先生、曖昧から野生化に方向転換。あの日生まれた怪物がもう一匹。鯉を手に牛股を見る虎眼先生の表情が面白すぎます。
- 顔しか割られていない涼の死体。伊良子はまだ間合いが計りきれてないのだろう。涼は練習台として殺されたっぽい。まさにとばっちり。
- 一応の下手人こと檜垣陣五郎。こいつもとばっちり。しかも一応の下手人にすらならなかったので殺され損。
- 伊良子VS宗像。間合いは掴めたらしいが、速さが足りないのか倒れこむように流れをかわす伊良子。切っ先が橋に刺さってるのが後の複線なのかもしれない。
- 山崎九郎右衛門登場。挨拶代わりに(ry
- 「虎眼流を嘲笑う事など不可能であった」いや、割と嘲笑われてるみたいですよ?牢人者の耳に入る程度には。
- 上を見て3年前に思いを馳せつつ手元の梨?をありえないスピードで剥く丸子。
- ちゅぱっちゅぱっ
- VS山崎。速度、間合ともに身に付けた様子。それにしても伊良子の成長スピードは異常。実戦は最高の稽古と言う事だろうか。
- 富田勢源の逸話。こう言うのも実在の人物がオリキャラの踏み台にされる例に当てはまるんだろうか。
- 蔦の市百面相。虎眼先生の按摩をするほどの付き合いなのに虎眼流相手にその態度は愚か以外の何者でも無い。
- 虎眼流の報復術も大概意味が無いが。
- VS丸子。水の負荷に勝てる程度の威力と斬られた後も行動できる七丁念仏能力の片鱗を身に付けたということなんだろうか。
- 猪は流石に最小の斬撃では倒せないらしい
- 当道者は平家物語を弾いている。表情で分かる。
- 4巻屈指の名シーン藤木vs興津。
- ここからはただの妄想なんですが、最後のページのぶっ殺しリストが殺された順に並んでるんですよね。多分あれは強さの順で、弱い方から倒していって無明逆流れを完成させるつもりだったんじゃないかと思うんですよ。そうなると藤木の次に強いのが興津と言う事に。
- で、回想シーンから察するに、興津が今の藤木の年齢の時に13歳位の藤木が住み込みの高弟候補として入門したんじゃないかと思うんですよね。
- それまでは牛股に次ぐ位置に興津は居たわけですよ。当然跡目候補。でも、目を掛けて文字も教えた弟弟子がぐんぐん上達していく。
- 数年前まで興津こそが虎眼の跡目と囁かれていた事を何人の門弟が覚えていよう。
- そんな感じで、興津はかつての自分と同じ運命を辿っていた藤木にとても言い表せないような感情を持ってたんではないかと思うわけです。
- なので「やはりおぬしはものが違う」と言う台詞がやたらと沁みます。
- 口に咥えた芥子の花を両断する伊良子。
- 戦っても居ないのに上達してるあたり、別に高弟相手に修行してたわけでは無かったのか。この天才め。