星座とホーリエと

現在空には88の星座が輝いているわけですが、(主に)南半球の星座は基本的に大航海時代以降に作られたものらしいです。
と、言う事は大航海時代以前は星座は88未満だったと言う事になるわけですが、何故か聖衣は神話の時代から88存在します。
これを「神話の時代から星座は88個あったけど、人間が見つけて(刷り込みにより)名前を付けたのが大航海時代なんだよ」と説明するのは容易いですが、それでは話が進まないのでここではあえて別のアプローチを試みて見たいと思います。

聖衣が足りない

聖闘士星矢の本編では冥王ハーデスがラスボス的位置付けに置かれています。
双子座の簒奪事件や海王の復活などハーデス戦前の小競り合い程度の位置付けに過ぎません。
そんな大イベントなのにハーデスの所に攻め込んだのは黄金聖闘士(魂含む)を入れても20人にも満たない人数です。
残りは全世界に散って一般人でも守ってるのかと思えば星矢の姉1人に5人も6人も集まってる始末。
そもそも敵がほぼ全員一ヶ所に固まってたので世界に散る必要もなし。
どう考えても88人に足りません。
いくら聖闘士になるには超人的身体能力を必要とすると言えど、ベアー激ですら聖闘士に慣れるわけですから頭数程度に聖衣を着せる事位は出来るはずです。
と、なると「聖衣が88個存在しない」と考えるのが妥当でしょう。
聖衣は事故修復能力はあれどフェニックス以外は限界があるようなので、恐らく前大戦で過半数は使い物にならなくなったと推測されます。
しかも、現存する聖衣で確認できるのは青銅5つ、白銀2〜3つ、黄金12、神聖衣5つ。
神聖衣なんて装備条件が強化外骨格並に厳しそうなのでほとんど頭数に入れられませんし黄金聖闘士は聖域の守護が主任務です。ギリシャ以外をたった8人でカバーは流石に無謀です。

聖衣の補充

と、なると最も簡単な解決法は聖衣を補充する事です。
ですが、同一の聖衣は存在しない=原則*1複製不可である以上、新しい聖衣のためには新しい星座が必要不可欠になります。
が、前述の運命説的星座決定法では「だったら最初から全部出しておけ」と言う問題を抱えてしまいます。
そこで、ここでペルソナ的観点*2から「新しい星座が出来るとその聖衣も神話の時代から存在していた事になる」説*3を提唱したいと思います。

新しい星座を作ろう

とは言った物の、めぼしい星は既存の星座に使われています。
すると新しい星が必要となるわけですが、流石に恒星を作るのは無茶に過ぎます。
しかし、私達には星を作る手立てがあります。そう、人工衛星です。
「罪人は果て無き旅の中地を照らす星となる。たとえ血塗られた犯罪者であっても、我々の知らぬ惑星の天で輝きそこに生きる者に夢想や想像をもたらして欲しい。」
ポンコツ*4も述べています。
天に輝き夢を与えるのに、恒星と人工衛星の間で差がありましょうか。
人工衛星ならば明るさも位置もある程度自由なので、より分かりやすく美しい星座を作る事が出来るのです。
しかし、星座を作った所で認知されなくては意味がありません。星座の作成は世界規模で行われる必要があります。
大部分は一般に馴染みのある道具などの中から投票によって選ばれるでしょう。
「車座」や「銃座」「飛行機座」等は鉄板と思われます*5
体当たりを得意とする車座の聖闘士。
マシンガンの如く攻撃を繰り出す銃座の聖闘士。
空を自由に翔る飛行機座の聖闘士。
いかにも強そうです。
ですが、この手のイベントの常として裏工作が予想されます。
位置が自在ならばデザインも自在な星。その宣伝効果は計り知れません。
今は名前を付けるにも命名権が必要な時代、当然巨額の金が動く事になります。
一番目立つ黄道周りの星座は、大企業によって軒並み押えられて広告塔と化すのです。

こうして300年後、定着した新星座による聖衣の大量生産の後、3度目のハーデスの復活を前に歴史は繰り返します。
銃座の弾丸に倒れたアテナを救うために55の宮を抜けてアテナの像に向かう青銅聖闘士の前に立ちふさがるソフトバンク座やマイクロソフト座の黄金聖闘士達。
きっとライブドア座と書いてホーリエと読むに違いない*6

*1:ブラックペガサスの存在から、青銅クラスなら粗悪な複製は可能と思われる

*2:神や悪魔は人の普遍的無意識の産物である

*3:噂が現実になる現象

*4:破壊魔定光に出てくるヘルメット

*5:まぁ、中には田代座に組織票を投じる馬鹿もいると思われます

*6:乙女座(バルゴ)のノリで